※ かなりイカレた、ただのエロですご注意!!
もうすぐ夏が来る。
「スッカリ夜が明けちまったな・・・」
赤城山頂上、駐車場にて、夜中からずっと赤城道路の走り込みをしていたケンタは、明けてきた空を見上げ、はぁ、と溜息をついた。
家に帰りたくなくて、無心になろうとひたすら走り込んでいた。
煙草を取り出して、火をつける。
啓介を真似て、同じマルボロ赤を吸うようになったケンタだったが、懐事情もあり、安いケントに変えた。
最初はキツかったマルボロの味にスッカリ慣れてきていたので、今は安ければ銘柄など何でもいい、とさして美味くもない煙草を燻らせる。
「はぁ〜〜〜〜っ」
煙と同時に、深い溜息を吐き出す。
ふと、下の方から、聞き覚えのエンジン音が轟いてくるのを感じた。
愛車S14のボンネットに腰を下ろしていたケンタは、思わず腰を浮かせる。
「この音・・・ロータリーエンジンだ・・・!」
ぱぁ、と心ときめかせるケンタは、もしや啓介が来てくれたのか、と鼓動が逸る。
が、間もなく上ってきたのは白いFCで。
「何だ、涼介さんか・・・」
だが、たった1台で上ってきたその白いFCは、ケンタの目の前をあっという間に走り抜けて大沼の方向へ向かっていったが、ケンタの目には、ハッキリの助手席に啓介の姿を捉えた。
「何だってまた、こんな時間に・・・それも啓介さんが自分のFDで来ねぇなんて・・・」
好奇心につられて、ケンタはS14に乗り込み、後を追い掛けた。
FCを追い掛けて大沼傍の砂利の駐車場までやってきたケンタは、クルマから降りて、キョロキョロと周囲を見渡す。
FCはそこに停まってはいないが、エンジン音が微かに聞こえてくるから、多分この辺りにいる筈、と愛車から離れ、歩き出す。
朝靄の中、大沼方向から、ひんやりとした空気が流れてくる。
夏が近いとはいえ、早朝の赤城山頂は、随分と涼しい。
ふと、大沼の奥の方のほとりにFCが停まっているのを見つけた。
敢えて目に付きにくい場所にいることに、やや怪訝に思いつつ―――こんな時間なら、他に誰かいる訳でもないというのに、何故だろう?
押せ押せの性格のケンタは、折角自分も赤城にいるのだから、仲間に混ざってこよう、と駆け出す。
だが、FCの傍らに立つ涼介と啓介の姿を見て、えもいわれぬ雰囲気に、足を止める。
『やっぱ・・・涼介さんと啓介さんて、雰囲気あるよなぁ・・・近寄りがたい感じする・・・』
何を話してるか聞こえないが、涼介を見る啓介の目が、とても穏やかで。
『啓介さんて、やっぱ涼介さんにはあぁいう顔見せるんだな・・・オレには絶対見せてくれないのに・・・』
ケンタはツキンと胸が痛む。
時折笑みを見せる啓介に、何を話してるのか気になって、ケンタはそっと忍び足で、林の中を一歩ずつ近付いていく。
すると、涼介はそっと啓介の腰を抱き寄せて、口付けた。
ケンタはぎょっとして、サッと傍の木陰に隠れる。
そ〜っと顔を覗かせると、啓介は腕を涼介の首に回して抱きつき返し、抱き合う2人は、深い口付けを続けた。
シッカリと抱き合い、角度を変えて啄むように、濃厚に口付けを交わし続ける2人に、ケンタの心臓は早鐘を打っていた。
『はわわわわ〜〜〜〜っ、涼介さんと啓介さんがデキてるって噂、ホントだったんだ・・・!』
まるでそうしているのが当たり前のような自然さに、ケンタは釘付けになる。
大沼の水際で唇を貪り合う兄弟は、舌と舌を絡ませて、熱い口づけを続けた。
『あわわわわ、すげぇチュー・・・あんな激しいの、AVでだって見たコトない・・・っ』
いつまでも続く長い口付けから、ようやく離れると、熱い瞳で見つめ合う涼介と啓介。
朝靄の煙る大沼のほとりで、スッカリ2人の世界だ。
涼介はエンジンを駆けたままのFCのボンネットに腰を下ろして、自分の上に啓介を座らせた。
背後から抱き締め、首筋に舌を這わせる。
よく見えない、とケンタは早鐘を打つ心臓をぎゅっと押さえ込みながら、忍者のように、林の中を移動して朽ちたボートの陰にまで近寄り、身を潜める。
そしてそ〜っと覗くと、ほぼ正面からの2人が捉えられた。
涼介は啓介の首筋に舌を這わせて愛撫しながら、さわさわと身体をまさぐる。
その手はシャツをたくし上げて、啓介の鍛え上げられた腹部から、胸へと撫で回す。
「ちょ、おい、アニキ・・・ッ、やめろって・・・誰かに見られたら・・・」
「こんな時間に誰もいないさ・・・」
耳元で低く囁き、ツ、と耳に舌を這わせて甘噛みすると、啓介はビクンと身を捩らせた。
「ァ・・・ッ。アニキィ・・・ッ、やめろよォ、こんな・・・さっきまでラブホでいっぱいしただろ・・・?!」
涼介に直接肌を手で撫で回されて、啓介は甘く息を漏らす。
『さっきまでって・・・涼介さんと啓介さん、今までラブホでヤッてたってこと?!』
ケンタは驚愕して、兄弟から目が離せない。
「ちょ、マジやめろってアニキ・・・気持ち良くなっちまうだろ・・・ッ」
「フ・・・ッ、じゃあ、もっと気持ち良くならせてやろうか・・・」
啓介の胸から腹を撫で回していた涼介は、カチャカチャと啓介のズボンのベルトを外した。
なぞるように下着を下げると、ビクンと雄が顔を出す。
愛撫とスキンシップによって、啓介の雄はもう完全に固く隆起していた。
『うぉっ、アレは啓介さんの・・・ッ! まさかこんなトコでおっぱじめるのか?!』
ケンタはゴクリ喉を鳴らす。
「何だ、もうこんなになってるじゃないか・・・感じてるのか・・・?」
「だって・・・アニキの手、気持ち良くて・・・触られただけで感じちまうよぉ・・・っ!」
ケンタが聞いたこともないような、甘えたような声で、啓介は身を捩った。
「可愛いことを言うヤツだ・・・」
涼介は猛った啓介の雄を手で包み込み、ゆっくりと扱いた。
「ァ・・・ッ、ァアッ、アニキィ・・・ッ!」
段々激しく雄を扱かれて、啓介は息を荒げていって、甘く喘いだ。
「どうだ? 啓介・・・気持ちいいか?」
「気持ちイイよ・・・ァア・・・ッ! アニキ、もっと・・・、ンハァ・・・ッ、ァ、ンァア・・・ッ!」
「啓介はココが一番感じるんだったな・・・ココはどうだ?」
自分の上に座る啓介の一番感じる筋を、巧みに手で扱く。
「ァアン・・・ッ! アニキィ、ソコ、イイ・・・ッ、もっと・・・っ、ァアッ、ソコ・・・ッ!」
敏感な箇所を擦られて、啓介は仰け反るように喘いだ。
涼介は手を扱きながら、もう片方の手で、啓介のズボンを脱がせて、地面に落とす。
靴先で器用に靴まで脱がせ、下半身をむき出しにさせた。
「ゃ・・・っ、ちょ、アニキ、こんな外で・・・ッ! マジ誰かに見られたら・・・ッ」
突如感じる下半身への涼やかな風に、啓介はビクリと身を強張らせる。
「フッ、他の男に色目を使ったお仕置きだよ」
「色目って・・・そんな、オレそんなん使ってねぇよぉ・・・ッ!」
明るくなってきた見晴らしのいい外での開放的な状態は、羞恥心よりも、興奮してきて甘い声を漏らした。
「オマエを狙ってるヤツは赤城に多いんだ・・・オマエは誰のモノか、ハッキリと分からせなければな、啓介・・・」
下半身むき出しのあられもない姿で、兄に雄を手で扱かれ、その快楽は先程まで麓のラブホテルで味わったモノとは比べものにならない程に、啓介の思考を麻痺させた。
明るい外というスリル、最高の媚薬に、兄から与えられる快楽の海に引きずり込まれ、啓介は自然と脚を大きく開く。
「ァアッ、アニキィ・・・ッ!」
「ホラ、啓介、気持ちいいか? 気持ち良かったら、もっと脚を開いて・・・」
愛撫しながら耳元で囁く涼介に、啓介はM字に脚を開いて、FCのバンパーに足を掛けて喘ぐ。
『うぉぉぉぉおおおお・・・・っ! けけけ、啓介さんのサンクチュアリがっ、目の前にぃ〜〜〜っ! ケツの穴まで見える・・・ッ!!』
あられもない啓介の姿に、ケンタは釘付けだった。
「啓介・・・自分で上も脱ぐんだ・・・」
快楽の海に完全に飲み込まれている啓介は、息を荒げながら、たくし上げられていたシャツを自ら脱ぎ捨て、全裸になった。
「啓介・・・気持ちいいか?」
「スゲェイイ・・・ンァアッ」
「啓介を気持ち良くさせてるのは、誰だ?」
「アニキだよ・・・ァアッ、も、気持ち良くてオカシクなる・・・っ」
啓介は喘ぎながら、首を捻って、背後から抱き締める涼介の唇に自らの唇を重ねた。
『うぉおおお・・・っ! 啓介さんがあんなあられもないカッコで・・・ッ!』
だが、その姿はその辺の女よりも、綺麗で可愛らしく見えて。
口付けを交わしながら、手を扱き続ける涼介は、もう片方の手を、啓介の陰部に当てる。
長い指の先が、慣れた手つきで陰部に挿し込まれていくと、啓介はビクンと身を捩った。
「ンァアア・・・ッ! ァアッ、アニキィイ・・・ッ!」
くにゅくにゅと指を動かすと、吸い込まれるように、ずぶずぶと指を飲み込んでいった。
「さっきまで何度もしてたから、まだ柔らかいな・・・ココは気持ちいいか? 啓介」
手を激しく扱きながら、陰部に挿し込んだ指も巧みに動かす。
「ァアッ、イイッ、スゲェイイ・・・ッ! アニキィ、もっと・・・もっと奥まで挿れて・・・ッ!」
淫らに脚を開く啓介は、腰を揺らして兄を欲した。
「あんなに沢山したのに、まだ欲しいのか? 何が欲しいかハッキリと言ってごらん、啓介」
耳元で囁く、低く深みのある声にすら、啓介はビクンと感じてしまう。
「アニキ・・・ッ、アニキのが欲しい・・・ッ! はゃく、アニキを挿れてくれ・・・ッ!」
「ダメだ。もう少し我慢しろ。我慢出来たら、オレをあげるよ」
「も、無理・・・ッ! ァ、ァア・・・ッ、イッちまう・・・ッ!」
ビクンビクンと達した啓介は、勢いよく精を放出した。
若い啓介の白濁は、もう少し近ければ、ケンタにまで届きそうな程だった。
くったりと果てる啓介の淫らな姿に、ケンタは身体の奥を熱く疼かせる。
「もう少し我慢しろと言ったのに、しょうのないヤツだな」
「だって・・・アニキの手、気持ち良すぎて・・・我慢とかオレ無理だよ・・・」
甘えたような、子供のように啓介は呟く。
「我慢出来なかった罰に、オレのことを気持ち良くさせてごらん、啓介」
その言葉に、啓介はよろよろと腰を浮かせ、地面にへたり込んだ。
涼介は己のズボンのベルトを外し、雄を顕わにさせる。
『うぉおおお〜〜〜っ! 啓介さんのもデケェけど、涼介さんのはもっとデケェ〜〜〜っ!』
啓介は膝立ちをして涼介の脚の間に収まり、猛っている雄に舌を這わせた。
子供がキャンデーを舐めるように、慣れた舌使いで、兄の雄にむしゃぶりつく。
「上手いぞ、啓介・・・もっとシッカリとな・・・」
兄の目で弟を眼下に見下ろす涼介は、巧みに雄を舐め上げられて、次第に息が荒くなっていく。
従順にしゃぶりつきながら、啓介は大きく口を開け、ぱくっと極上のキャンデーを銜え込む。
慣れたように口を扱く啓介に、ケンタは我知らず、自分の股間をぎゅっと手で押さえ込んでいた。
「いいぞ、啓介・・・もっとだ・・・もっと上手にやってごらん・・・」
啓介は喉の奥まで先端が届く程に、深く銜え込んで口を扱く。
母犬の乳を欲しがる仔犬のように、啓介は一心不乱に兄の雄をしゃぶり続けた。
「ク・・・ッ」
他の誰にも見せたことのないような恍惚とした表情で、涼介は無防備に荒く息を吐く。
巧みな舌使いでしゃぶり続ける啓介に、涼介は迫り上がってくる波を感じて、銜え込んでいる啓介を抜き取らせる。
同時に放出され、啓介の顔は白濁で汚れた。
「アニキの飲もうと思ってたのに、顔汚れちまったじゃん・・・」
ぺろり口の周りを舌で舐め取りながら、腕で顔を拭う。
「アニキ、気持ち良かった? オレ合格?」
「あぁ・・・そうだな」
涼介は上がる息を整えながら、ゆっくりと腰を浮かせ、啓介の脇に手を入れて、立ち上がらせる。
唸るFCのボンネットに手をつかせて、涼介は啓介の背後に回った。
「アニキ・・・オレ上手く出来ただろ・・・? 早くアニキを挿れてくれ・・・」
「分かってるよ」
涼介は突き出た尻を掴んで、再び固く隆起している雄を、啓介の陰部に押し当てる。
「ンァア・・・ッ!」
深く腰を沈めると、啓介の陰部は猛った涼介の雄を飲み込んでいく。
『あわわわわ・・・っ; 男同士のセックスって、マジでケツに挿れるのか・・・ッ! あんな小さい穴に、あんなデケェ涼介さんのが入ってる・・・! 痛くねぇのか、啓介さんは?!』
「ァア・・・ッ、アニキィ、早く動いて・・・」
甘えたように、啓介は兄を請うた。
「せっかちなヤツだな・・・少しはゆっくりオマエのナカを楽しませろ」
そう言いながらも、涼介はゆっくりと腰を前後に打ち据えた。
「ァアッ、ンァア・・・ッ、ンハァッ、ンァアア・・・ッ!」
腰を打ち付けられると、啓介は腕を突っ張って、大きく喘いだ。
兄から与えられる快楽に、ケンタが見たコトもないような、恍惚とした表情で啓介は喘ぎ続ける。
『啓介さん、気持ち良さそう・・・男同士でも、セックスって気持ちいいのか・・・ケツの穴で・・・?!』
「啓介・・・どうだ? 気持ちいいか?」
まるでケンタの心の声が聞こえたかのように、涼介は弟を伺う。
ケンタはビクッとして身を強張らせる。
「イイよ・・・ッ、スゲェ気持ちイイ・・・ァアッ、アニキ・・・ッ! もっと、もっと奥まで突いて・・・ッ!」
その言葉に、涼介は更に奥まで、深く突いた。
「ンァアア・・・ッ! イイッ、アニキッ、もっとっ、もっと突いてッ!」
身を仰け反らせて喘ぐ弟に、涼介は激しく腰を打ち据える。
「ンハァアア・・・ッ! アニキィ・・・アニキも気持ちイイ・・・?」
少し高いウェットな声が、甘えん坊のように、背後の兄を伺う。
「何故そんなことを訊くんだ?」
腰を打ち付けながら、涼介は冷静に訊き返す。
「だって・・・ッ、さっきラブホで、アニキ全然気持ちイイとか言わなかったじゃんか・・・ッ! いつもちゃんと言ってくれんのに、だからオレ、アニキに気持ちイイって言って欲しくて・・・ッ」
「気持ちいいに決まってるだろう? オマエのナカは最高だよ・・・こんなに気持ちいい場所は、他にないよ。FCのシートは別だがな」
「良かった・・・アニキも気持ちイイんだな・・・?」
「あぁ、いいよ・・・凄く気持ちいい。ずっとこうしていたいくらいだ・・・」
涼介は一旦前後運動を止め、ぎゅうと締め付ける啓介のナカを楽しむ。
「じゃ・・・何でさっきラブホで言ってくんなかったんだよ・・・あんないっぱいしたのに・・・オレ、アンナコトまでしたのに・・・ッ」
『アンナコト?! アンナコトって何だ?! 今以上のことヤッてたのか?!』
今でさえ、かなり激しい兄弟のまぐわりに、ケンタは想像も付かず、悶々とする。
「言っただろう? 他の男に色目を使ったお仕置きだよ」
「だからオレ、そんなん覚えがねぇって・・・てかアニキ、動いて・・・もちょっとでイキそうなのに、コレシンドイって・・・ッ」
ご馳走を食べている途中でお預けを食らった仔犬のように、啓介は掠れた声で絞り出す。
「オレ以外の男とこういうことはしていないだろうな?」
「そんなんアニキ以外のヤツとヤる訳ねぇじゃん・・・ッ! アニキじゃなきゃ勃たねぇし・・・ッ」
「誓ってそう言えるのか?」
「当たり前だろッ! アニキ以外のヤツとなんかヤリたくもねぇよっ! いいからアニキ、早く動いてくれよ・・・ッ!」
涼介が動こうとしないので、啓介は腰を引いて雄を抜き取らせ、くるり振り返って涼介をFCのボンネットに押し倒した。
その勢いで啓介はボンネットの上に上がり、涼介の上に跨ると、固く隆起したままの涼介の雄に自らの陰部を当て、ずぶずぶと腰を沈めて雄を飲み込む。
「アニキが動いてくれねぇなら、オレが動くかんな!」
FCの上で、啓介はゆっくりと腰を動かし、兄を眼下に捉えながら、淫らに踊った。
きゅっと引き締まった尻がビクンビクンと揺れるのに、ケンタは目を奪われた。
ケンタは隠れていたボートの位置を動いて、啓介が正面から見える場所に隠れた。
『うぉおおおお、啓介さんのアレがびんびんに勃って・・・! 先っちょが腹にくっつきそう・・・!』
少しずつ射し込んできた朝日に照らされる啓介の裸体は、鍛えられた彫刻美のようで、ケンタは目を逸らせない。
啓介は兄の上で踊りながら、甘く喘ぐ。
FCの上に成人男性が2人乗っかって、ギシギシとサスペンションが軋む音を立てていた。
エンジン音と啓介の喘ぎ声が、手を取るように、融合して聞こえてくる。
「ァッ、アアッ、ンァア・・・ッ、アニキィッ、気持ちイイかよ・・・?」
「あぁ、いいよ・・・凄く気持ちいい・・・やっぱりオマエのナカは最高だな、啓介」
「良かった・・・ッ、気持ち良かったら気持ちイイって言えよな・・・ッ!」
「凄く気持ちいいよ。オマエはどうだ? 気持ちいいのか?」
「もっ、スゲェイイ・・・ッ! アニキがオレのナカにいるの、スゲェ気持ちイイ・・・ッ! ンァアア・・・ッ!」
大沼を眺めながら全裸で腰を揺らす啓介は、最高の快楽に、強く喘ぎ続けた。
そこが外で、いつ誰に何処から見られているかなど、啓介の頭にはなかった。
ただ、兄に気持ちイイと言って欲しくて、自分も気持ち良くなりたくて。
見晴らしのいい外で、兄の上で全裸で踊る弟を捉えながら、涼介も息を荒げていく。
「ァ、ァア・・・! も、ダメ・・・ッ、イッちまう・・・ッ! ンハァアア・・・ッ!」
迫り上がってきたビッグウェイブに、涼介が啓介のナカに放出すると、啓介も勢いよく、放出した。
啓介のソレは涼介の頭部を越え、フロントガラスにまで飛び散った。
はぁはぁと荒い息に、啓介はくたりとへたりこむ。
「啓介・・・FCのフロントガラスを汚したな・・・」
むくり起き上がる涼介は、ジロリ啓介を見据えた。
「だっ、だってっ、FCの上でヤッてたらそんなんしょっちゅうだったじゃんかっ!」
『しょっちゅうってッ! いつもFCの上であぁやってセックスしてんのか?! まさかいつもココで?! たまに2人でいなくなると思ってたら、セックスしてたってコト?! 誰に見つかるか分かんねぇのに・・・ッ!』
仰天続きの発言に、ケンタはもはや腰が抜けていた。
『涼介さんと啓介さんがデキてるって噂、やっぱオレみたいにこうやって見てたヤツ他にいるんじゃねぇのか?! 夜なんてあちこち走り屋だらけだし・・・ッ』
一つ屋根に共に暮らす兄弟なんだから家に帰ってヤればいいものを、とケンタは今までの色んな噂が頭の中を駆け巡って、パンクしそうだった。
「やはり外でするのは控えた方がいいか・・・こう度々FCを汚されたのではたまらんし、誰が見てるとも限らないしな・・・そう、誰が見てるかも・・・」
段々声のトーンが低くなっていく涼介に、ケンタはビクリと身を竦ませる。
「アニキが悪いんじゃんかっ! オレ外はイヤだっつってんのに、いつもいつも、こやって暗がりとか隅っことか連れ込んで・・・ッ」
「ほぅ? スリルがあって興奮して気持ちいいと言ったのはオマエだぞ、啓介」
涼介は雄を抜き取り、体勢を入れ替えて、啓介をFCのボンネットに押し倒した。
全裸の啓介には、エンジンがかかったままのFCのボンネットの上は、背中が熱くて、少し顔を歪めた。
「そりゃっ、確かに言ったけどっ、いつもアニキの部屋でじゃマンネリ化するからたまにはいいけどっ」
「けど? けどその何が嫌なんだ? 啓介」
問い掛ける涼介に、啓介はグッと言葉を詰まらせる。
「〜〜〜ッ、アニキとヤるならドコでだってイヤじゃねぇ、よ・・・」
「その言い方は、オレ以外の男となら、場所をわきまえればOKと聞こえるが?」
「な・・・っ、何でそんな風に言うんだよっ! オレマジでアニキ以外のヤツとなんてヤリたくねぇし・・・!」
「なら何故、他の男に言い寄られて、ハッキリと断らなかった?」
「はぁっ?! 何だよソレ?!」
啓介は意味が分からない、とでも言いたそうに、声を上げる。
それを見て、ふぅ、と涼介は息を吐く。
全裸の啓介をFCのボンネットの上に横たわらせたまま、運転席に周り、ドアを開ける。
何やら取り出してきて、ポイッと放った。
何かが自分の方に投げられて、ケンタは心臓が止まりそうな程に驚いた。
「いつまでそこに隠れているつもりだ」
低い険呑とした声が、ケンタに突き刺さる。
ビクリとして、ケンタはおずおずと姿を現した。
「ケンタ?!」
ケンタに見られていたと分かって、啓介はかぁっと赤面する。
「・・・啓介、オマエは昨日、ケンタに告白されて、ハッキリと断らなかっただろう」
何があったっけ、と啓介は記憶の糸を辿る。
“オレ、啓介さんが好きです!”
“はぁ? また何言ってんだ、ケンタ”
日常茶飯事の会話だったので、啓介は気にも留めていなかった。
「あ、アレは別に・・・そういう意味じゃねぇだろ? なぁケンタ」
だがケンタは、かぁっと赤くなる。
やれやれ、とでも言いたげに、涼介は深く息を吐く。
「自覚がないのも困りものだな。オマエを狙っている男は、この赤城には腐る程いるんだぞ、啓介」
そう言いながら、ギロリとケンタを睨む涼介の瞳は、魔王の如き冷酷さを帯びていた。
「ひっ、しし、知らなかったんす! 啓介さんが涼介さんとデキてるなんて、オレ知らなかったから・・・っ;」
「それを拾え、ケンタ」
ビクリとしながら足下に放られていたモノを拾い上げると、それはハンディビデオカメラだった。
「啓介にはハッキリと自分を自覚してもらわないとな。オレ達の見てる前で、1人でヤッて見せるんだ」
「なっ、アニキ、何を・・・ッ」
「いつもオレに見せてくれているだろう? それを今此処でやれと言っているんだ。これはお仕置きだ。1人でイッて見せたら、許してやる。さぁ、脚を開いて。いつものように、して見せてごらん」
「あ、あの、涼介さん、このビデオカメラは、何・・・」
「ケンタ、オマエはそのカメラで啓介を撮るんだ」
「えぇっ?!」
「いいから、早く電源を入れて、啓介を撮れ。いいな」
突き刺さる険呑とした低い声にビクリと身を竦め、ケンタはビデオカメラの電源を入れ、啓介を画面に収める。
「さぁ、啓介。早くヤッてみせろ。上手く出来たら、褒美をやるからな」
厳しく、だが最後は柔らかく、弟に言い聞かせる涼介。
兄の言うことには逆らったことのない啓介は、見られているという感覚に興奮してきて、脚を大きく開いてボンネットの上で膝を立て、自分の雄を手で包み込んだ。
「さぁ、いつも最初に何て言う? 啓介」
「アニキ・・・オレのシてるトコ、ちゃんと見てて・・・」
見られている興奮で既に隆起している雄を、自らの手で扱く。
「ハッ、ハッ、ハァッ、ンハァンッ・・・」
それをケンタは操られているように、撮り続けた。
啓介は片方の手を伸ばし、陰部に添える。
自らの指を、先程まで兄の雄が挿入されていた場所にずぶずぶと埋め込む。
「アニキ・・・オレのココ・・・よく見て・・・アニキが欲しいって、キュウキュウ締まってくんだ・・・」
「あぁ、よく見えているぞ。啓介の恥ずかしい姿、しっかり撮ってもらおうな・・・―――ケンタ」
「とと、撮ってます! バッチリ!」
何の拷問だよ、とケンタは内心思いつつも、目にも焼き付けておこう、とじっくり啓介のひとりえっちを撮り続ける。
「ア、アニキィ・・・」
啓介は手を止めて、潤んだ瞳で兄を見遣る。
「どうした、啓介」
「オレ・・・もう自分の手じゃイけねぇよぉ・・・アニキの手のが気持ち良すぎて・・・自分の手じゃ全然ダメだ・・・そこまでキてんだけど全然イける感じしねぇ・・・アニキの手でヤッて欲しい・・・つかアニキが欲しいよ・・・ココ挿れて・・・」
手を退かした啓介は、大きく開いた脚の間に立っていた兄を請うた。
「フッ、しょうがないヤツだ・・・」
柔らかく微笑んだ涼介は、顕わにしたままだった、猛っている雄を欲しがる弟に、足を掴んで腰を浮かせ、陰部にずぶずぶと挿入する。
「ンァアア・・・ッ! ァア、やっぱアニキがオレのナカに入ってると安心する・・・スゲェ気持ちイイ・・・」
甘えたように、潤んだ瞳で啓介は微笑う。
「アニキ・・・だいすきだよ・・・オレ、アニキがすき。アニキだけがすき。アニキしか見えねぇ・・・オレはアニキだけのものだから・・・」
それが啓介のケンタへの答え。
ケンタはそう受け取った。
満足した涼介は、ゆっくりと腰を動かす。
「ァアッ、ンァアッ、アニキィ・・・ッ、すきだよ・・・だいすき・・・」
「オレも好きだよ。世界で一番、オマエが好きだ、啓介」
間もなくして、絶頂を向かえて涼介は再び啓介のナカに欲望を放ち、啓介の放った精はビデオカメラにまで飛び散った。
涼介はゆっくりと啓介を抱き起こし、口付ける。
啓介も涼介の首に手を回して抱きついて、ん、と呼応する。
繋がったままの2人は、いつまでも抱き合って口付けを交わし続けた。
スッカリ明るくなって、啓介は衣服を身につけ、よろよろとFCの助手席に収まり、果てたように寝入る。
涼介はビデオカメラの中のディスクを抜き取り、ケンタに放った。
「ソレをオカズとやらにして抜くくらいは許してやる。その代わり、今後オレの手足となって、色々と働いてもらうからな。色々と、な・・・」
そう捨て台詞を残し、FCは軽快にロータリーサウンドを響かせながら、走り去っていった。
その後、ケンタは身を粉にして東奔西走し、レッドサンズの情報係として奮闘するようになったのは、余談。
FIN.
2011.12.16.UP
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